理系学生の雑記

理系学生が思考の言語化をする訓練のために書くブログです。

映画「プレシャス」

なかなかハードな内容の映画でした。

しかしBGMや淡々とした描写で重くなりすぎないようバランスが取れているようにも思いました。

 

主人公の女の子を、「酷い家庭環境にも関わらず勉強が好きないい子」として単純に描くのではなく、チキンを食い逃げしたりファイルを盗んだり育ちの悪い面もしっかりと描いていたのがリアルでした。

また、主人公は学校にはずっと通っていたようでしたが、文章をまともに読むことができていなかったところから、文字を読み書きできるというのは当たり前ではないんだなと改めて思いました。

日本の識字率の高さってすごく誇るべきことなのかもしれない。

 

主人公は施設に入れたおかげで実家から離れて暮らせるようになりましたが、そのような社会的な枠組みは非常に重要だと思いました。

ただ、今回の話では幸運にもその施設見つけてくれた先生との出会いがありましたが、もし出会っていなければ露頭に迷っていても不思議ではないでしょう。

そのため、主人公のような子どもをできるだけ早い時点で把握し、手を差し伸べられるシステムが必要だと思いました。

それにはやはりソーシャルワーカーが家庭状況を認識しカウンセリングを行うという地道な支援が効果的なのでしょう。

教育水準の底上げなどの時間を要する対策以外ではなかなか思いつきません。。

 

主人公は、子供が2人、そのうち1人はダウン症HIV、人種差別など、今後様々な苦難が待ち受けていると思いますが、強く生きて欲しいなぁと思います。